新人看護師が企業立病院に転職するメリット・デメリット
看護師さんの中には、企業立病院も転職先の1つの候補として気になっているという方もいるのではないでしょうか?
そんな企業立病院について看護師が働くメリット・デメリットについてまとめてみました。
企業立病院ってそもそも何?
現在、大学病院、民間病院、公立病院などで働いている方にとっては、ほとんど無縁な場所かもしれませんね。
企業立病院は、民間企業である株式会社が運営している病院のことをそう呼んでいます。
その企業の従業員やその家族の健康管理を行うための病院として設立されました。
企業やその企業の健康保険管理組合によって運営され、そこで働く看護師は企業により雇用されています。
企業立病院の中には、受診の対象者を企業グループの従業員や家族に限定しているようなところもあれば、その地域の住民も幅広く受け入れているところとにわかれます。
企業立病院の一部
大手企業が中心なので、ほとんどのところで聞いたことのある名前の病院が多くなりますね。
- 日本郵政系⇒
札幌逓信病院、東京逓信病院、横浜逓信病院、名古屋逓信病院、京都逓信病院、大阪北逓信病院…
- NTT系列⇒
NTT東日本関東病院、NTT西日本大阪病院…
- 電力系⇒
関西電力病院、関東電量病院、中電病院…
- 鉄道系⇒
JR東京総合病院、名古屋セントラル病院、大阪鉄道病院、JR九州病院、東急病院…
- 東芝病院 ※東芝本体の経営状態の悪化から、2017年1月には売却も検討されたようです。
- 日立総合病院
- 三菱名古屋病院、三菱神戸病院…
- トヨタ記念病院 etc
企業の健康保険組合立病院の一例
企業の健康保険組合が運営しているところもありますよ。
- ブラザー記念病院
- 名鉄病院
- 松下記念病院(パナソニック)
- 大田記念病院(富士重工) etc
以上に明記している病院はあくまでも一例ですが、企業立病院の中には、もともとは企業立として設立されけれど、途中から医療法人に移ったようなとこころもあります。
神戸市にある鐘紡(カネボウ)記念病院は、医療法人創起会に経営権がわたり、2007年には神戸百年記念病院となったように途中から経営が医療法人にわたって名前も変わりました。
名前が変わらないままのところもあるので、企業立病院と思っていたけれど、実は経営は医療法人だというところもあるので気を付けておきましょう。
企業立病院で働く看護師のメリットって?
給与が高く年間休日が多い
企業立病院の企業を見てみると、誰もが聞いたことのある日本でも有数の大手企業が中心です。
従業員の人数が非常に多く、従業員や家族のために設置されたようなものですから、それだけの資本力のある企業でないと病院自体を設置することもできませんよね。
企業立で働く看護師もその企業に準じた形での雇用となるため、こうした一流企業では給与が高いところも多く、有給休暇も基本的に摂ることができるのでまとまった休みを取れるようなところも多いです。
また、企業の関連商品を従業員が安く購入できたりする病院もありますよ。
看護師の定着率が高い
給与福利厚生などがいいことから、企業立病院によっては看護師の定着率が非常に高いというところも多いです。
研究などにはあまり重きを置かれていないことから、残業が比較的少ないところも多いので、プライベートを充実させやすく、働きやすいので長く勤め続ける方が多くなります。
企業立病院のデメリットってある?
経営がどうなるかは分からない
企業立病院の看護師は、企業の社員として扱われています。
企業立病院は比較的、福利厚生面などでも恵まれた環境にありますが、デメリットを挙げるなら、企業全体の経営が悪化した場合にどうなるか分からないということがあります。
例えば、最近であげれば以前までは優良企業として知られていたシャープでさえ、2000億円規模の赤字に転落していますよね。
シャープの企業立病院があるということではありませんが、今、有名な一流企業とされているような病院でも今後どうなるかは分からないということは言えると思います。
また、東芝病院もまた東芝自体の経営状態の悪化から、東芝病院の売却も検討されています。
このように、企業の経営状態が悪化した場合には、企業立病院を今後存続させるのか移管するのかといった議論も起こってくることもあることです。
企業立病院の看護師として働いているから、将来も絶対に潰れないし安定しているとも言い切ることはできませんね。
企業立病院の病院の経営幹部の中には、企業からきている人も多いので医療について十分理解していない場合も多く、病院で働く医療従事者がやりにくく感じる部分もあるでしょう。
看護研究をしたいという方にとっては不向き
また、大学病院や総合病院のように難しい病気の治療や研究が行われているようなところに比べて、企業立病院ではそうした機会が少なくなってしまいます。
看護師としてスキルを高めたり、最新医療に携わりたいという方によっては少し物足りない部分はあるかもしれません。
企業ごとでカラーが違う
看護師の定着率が高いことから、企業ごとで働く看護師のカラーも違うのですが、企業立病院では、企業の関係者として看護師が働いている割合が非常に高くなります。
病院によっては、企業の関係者である看護師が異動や休日の面でも優遇されたりといったようなところもあるので、転職する場合にはこうした情報もコンサルタントに確認しておく必要があります。
企業立病院に興味のある看護師へ
現在働いている職場での環境が悪かったり、待遇面をもっと改善させたいという方、プライベートを充実させたいと考えている方は企業立病院もおすすめです。
経験の浅い新人看護師が転職できるかどうかは、その時点での募集状況次第なところもあるので、看護師専門の転職サイトのコンサルタントから情報をもらうようにしてみましょう。
企業立病院でも、それぞれの病院によって内部状況は様々ですから、どのような病院が働きやすいのか確認してみるといいですよ。
転職サイトでは、転職すること自体にまだ迷いがあったり、将来の転職で考えているという方でも気軽にコンサルタントに相談ができます。
必要であれば、自分に合う職場はどこか探してもらえたり、事前に知りたい職場の情報を教えてもらうことも可能です。
あなたが気になっている企業立病院があれば、内部情報についても良い面も悪い面も含めて教えてもらうことができますよ。
登録からその後のサポートまで完全無料で受けられるので安全で、決して無理な転職を勧められることはありません。
>>>新人(第二新卒)看護師を受け入れている企業立病院を転職サイトで探す
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